手元供養とは?種類や方法について知ろう

2021年7月8日

お墓・手元供養

皆さんは、手元供養をご存知ですか。初めて聞いた方、詳しく知らない方も多くいらっしゃるでしょう。今回は、そのような方に向けて、手元供養の方法や種類、手元供養を行う際の注意点についてお伝えします。

 

目次

手元供養の方法

手元供養

遺骨や遺灰を自宅で管理することを、手元供養と言います。自宅供養と呼ばれることもあります。

その管理方法には、大きく2つあります。
1.全ての遺骨や遺灰を自宅で保管する方法
2.散骨やお墓に納骨して、一部分だけを自宅で保管する方法

どちらを選ぶかは、故人への供養に対する意識や遺族が故人に抱える想い、故人の生前からの希望などによって変わります。

 

手元供養はどのような人に選ばれているの?

 

手元供養を選ぶ人の中で特に多いのは散骨を行った方です。遺骨をすべて散骨せずに、一部を手元に残しておくというケースが多く見られます。故人の生前からの希望で散骨を選択したものの、やはり故人を偲ぶよすががほしいという遺族の思いから、手元供養する方が増えています。

お墓を持たない手元供養は、お墓を購入し納骨する場合と比べて費用も圧倒的に安価です。そのため宗教や形式に縛られたくないという方の一つの選択肢として注目を集めています。

また、お墓を購入し、全てを納骨せずに一部を残して手元供養を行う方もいますが、かなり稀です。地域や宗教によっては分骨をあまり勧めないこともあるためです。

 

手元供養のメリット

・故人を身近に感じられる
お墓に納骨されている場合に比べ、自宅に遺骨を置いておいたり、身につけたりすることで、故人をいつでも身近に感じることができます。

・お墓を購入する場合に比べ費用が抑えられる
お墓を購入せずに手元供養を行う場合には、お墓の購入費や管理費用がかからないため、費用が大幅に抑えられます。散骨を行い一部を残して手元供養するといった際にも、お墓を購入する場合と比べて費用の負担は軽減されます。

・宗教や形式に縛られずに行える
地域や宗教によって、お墓やお供え物のルールがある場合があります。手元供養には特にルールは定められていないため、自由度が高いのが魅力です。

 

手元供養における遺骨の保管方法

手元供養の際、遺骨は2つの方法で保管されます。

1.火葬と同様に遺骨や遺灰をそのまま保管する方法
2.遺骨や遺灰を別の物に加工する方法

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

1.遺骨や遺灰をそのまま保管する方法

ミニ骨壺

遺骨や遺灰をそのまま保管する場合には、骨壺が用いられます。個人で保管するため、規定などを気にする必要はありません。
手元供養を利用する人の増加に伴い、最近ではさまざまなデザインや素材、大きさの骨壺が用意されています。高級感あふれる工芸品に近いデザイン性のものや、生活に馴染むようなおしゃれなデザインの骨壺も販売されています。最近では、自宅の見える場所にも自然に置いておけるようなシンプルなミニ骨壺が人気を集めています。骨壺の費用相場は5千円~2万円程度となっています。ただ、容器に決まりはなく基本的には自由です。

【ここがポイント】
生活に馴染むおしゃれな骨壺に納めてリビングに置くことで、毎日自然と手を合わせることができます。

 

2.遺骨や遺灰を別の物に加工する方法

遺骨ペンダント

遺骨や遺灰をアクセサリーやオブジェに加工して手元に置いておく方法もあります。特に少量の遺骨をペンダントに納めるタイプのものが主流となっています。その他にも指輪やブレスレットなどの手元供養用アクセサリーがあります。手元供養用のアクセサリーは約1万円~3万円が相場となっています。

また、遺骨をダイヤモンド加工したアクセサリーや、遺骨や遺灰を収納できるミニ地蔵などのオブジェもあります。加工費にばらつきがあるため、予算と相談して手元供養の方法を決めましょう。

【ここがポイント】
ネックレスやブレスレット、指輪などの手元供養用のアクセサリーを身につけることで、故人をより身近に感じることができます。

 

手元供養の注意点

ノートに書きこむ人

手元供養を行う際の注意すべきポイントをご紹介します。4つのポイント意識し、後悔のない手元供養を行いましょう。

 

1.誰がどのように管理するのかを前もって決めておく

例えば自分の母が亡くなり、散骨をした後に遺骨の一部を手元供養したとします。ミニ骨壺に入れて、自宅で保管していますが、もし自分が亡くなった際に子どもや孫にとってはその保管方法に困ってしまうこともあるでしょう。そうならないためにも、自分が亡くなったら一緒に納骨してもらう、散骨が故人の希望なら散骨するなど、誰がどのように管理するのかといった継承の問題をクリアにしておきましょう。

例えば期限を決めて、7回忌までは手元供養として傍に置いておき、その後は埋葬や散骨をするケースもあります。また、永代供養に移すという選択肢もあります。ご家族と話し合って事前に決めておきましょう。

 

2.親族間で強く反対する人がいる可能性がある

宗教や地域によって、もしくはそこに属する人によっては、手元供養に否定的な意見を持つ人もいます。手元供養をするための分骨に対して「遺骨には魂が宿っているから分けるのはよくない」といった意見もあります。結局のところ、考え方は人それぞれの信じるところであり、どれが正解というわけではありません。親戚の意見などを参考にしつつも、ご家族でしっかりと話し合い決断しましょう。

 

3.ネックレスや指輪は無くしやすいので注意

ネックレスや指輪などの遺骨アクセサリーは小さく、生活の中で外すタイミングもあるため、どうしても無くしやすくなってしまいます。手元供養用のアクセサリーは普通のアクセサリーとは異なり、遺骨や毛髪が入っているので、無くした時に個人が困るだけでなく、他の人に迷惑をかけてしまう場合もあります。保管には細心の注意を払いましょう。

 

4.もしものために分骨証明書を取得しておきましょう

火葬場によって、分骨証明書が発行されます。手元供養のために残した遺骨を、後々お墓に埋葬する際に必要になる証明書なので取得しておく必要があります。散骨する場合や、お墓に埋葬する予定のない人は特に取得する必要はありませんが、後者の場合、将来何が起こるかわからないのであらかじめ取得しておくことをおすすめします。

 

まとめ:形よりも「故人を想うこと」が大切です

供養は形式だけではなく「故人を想ってあげること」が大切です。仏壇を購入して手を合わせたり、散骨した海に向かって手を合わせたり、どんな方法であれ「故人を想うこと」が一番の供養になります。その点手元供養は故人のことをいつでも身近に感じ、思い偲ぶことのできる供養といえるでしょう。

供養として仏壇を購入しなくてはいけないと考えている方も多いですが、必ずしも必要ではありません。仏壇を購入したとしても、暗い部屋に置いてあり扉がずっと閉じられた状態であっては本当の供養とはいえません。

手元供養を選んだ人の中には、仏壇は用意せずリビングにミニ骨壺と故人の遺影を飾って、毎日手を合わせているという人もいます。大切なのは形ではなく「故人を想うこと」であることを心に留めておきましょう。

 

散骨や手元供養を考えてはいるけど、具体的にどうしたらいいのかわからない。親戚や家族に認めてもらえるかわからない。そういった場合にも、かながわセレモニーサポートでは一人ひとりに寄り添ったアドバイスをさせていただきます。手元供養をお考えの方は、是非一度かながわセレモニーサポートまでご相談ください。

 

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