コロナ禍の葬儀における感染防止対策とは?参列者が気をつけるべき4つのこと
緊急事態宣言が解除された現在、まだまだ気を緩めることのできない状態が続いています。各葬儀社では、より安全に故人とのお別れの時間を過ごせるよう、感染防止対策を徹底しています。一方で、いくら葬儀社側がいくら対策をしても参列者一人ひとりが意識しなければ感染のリスクは高まってしまいます。
今回は、コロナ禍の葬儀における感染防止対策について、葬儀側はどのような取り組みを行っているのか?参列者はどのようなことに注意すべきかを解説していきます。
目次
葬儀社による感染防止対策
今や感染防止対策が必須の世の中。葬儀社側が行う感染防止対策を以下にまとめました。このご時世で、マスクの着用や手指の消毒といった最低限の対策を行っていない葬儀社は警戒した方がいいでしょう。
・消毒・換気を徹底する
手指消毒はもちろんですが、スタッフがこまめにふき取りによる除菌を行います。またドアの開閉による換気を行い、密室状態になるのを避けます。
・座席の間隔を開ける
一定の間隔を開けて椅子を配置することで、参列者の身体的距離の確保を行います。
・人数制限を設ける
現在、感染症拡大防止のため10人以内でしか行えないというルールを設けている火葬場もあります。地域や火葬場によって異なりますので事前に確認しましょう。
参列するときの4つの注意点
1.必ずマスクを着用しましょう
葬儀にマスクをつけることに対して否定的な意見を持つ人もいますが、葬儀でのマスク着用はマナー違反ではありません。むしろ感染防止対策のために、着用が推奨されています。マスクの色やデザインについても、マナーやルールは特にありません。一部では「白マスクでなければいけない」「黒マスクの方がいい」等の意見も聞かれますが、絶対ではありません。「シンプルなものが適している」程度の認識で構いません。そこまで神経質になる必要はないでしょう。
2.手洗いと消毒を行いましょう
斎場や火葬場には手指消毒用の薬剤が設置してありますので、必ず消毒を行いましょう。手を洗う場所があれば石けんで十分に手を洗い、手指の消毒を行うと良いでしょう。
3.身体的距離を保ち、会話は控えましょう
会話に夢中になるとつい相手との距離も近くなってしまいます。新型コロナウイルスは、飛沫や接触で感染しやすいといわれており、近距離だと咳やくしゃみをしなくても感染のリスクがあります。誰にでも久しぶりに会う親戚や友人、知人らと話したいことはたくさんあるでしょう。しかし、安全に葬儀を行うためにも会話は必要最小限にとどめましょう。
4.参列前に体温を測りましょう。
37.5℃以上の発熱がある場合には新型コロナウイルスの感染が疑われます。斎場や火葬場ではサーモグラフィーカメラや検温器での体温測定を実施している場合がありますが、自宅を出る際にもご自身で体温を測っておくと安心です。悪寒や37.5℃以上の発熱、咳等の症状がある方は欠席しましょう。
コロナ禍での葬儀のよくある疑問を解決!
・一般の参列者は招いてもいいの?
コロナ禍だからこそ、最後のお別れは皆でしっかりと行いたいということで、一般の参列者を招くという選択肢をとる方もいらっしゃいます。
葬儀の案内をし、参列するか否かは相手にゆだねます。大規模な葬儀を行う場合には葬儀社と相談のうえで、万全の対策を取りましょう。
参列者を数多く招く予定があれば、時間帯を分けて人数を分散させたり、お通夜の開始時間を早めて長く時間を取るなどして、密にならないように工夫することで感染リスクを抑えることができます。
・オンライン葬儀って実際どうなの?
オンライン葬儀を利用することで、リモートで参列してもらうことも可能です。特に、参列者がコロナの濃厚接触者になってしまい、隔離状態にある場合などに役立つでしょう。
オンライン葬儀を行いたい場合には、葬儀社に相談をしましょう。ZOOMやLINEのビデオ通話でも十分対応は可能です。
・葬儀での食事はしてもいいの?
外食の自粛などが呼び掛けられているため、葬儀での食事もどうするか迷う方が多いのではないでしょうか。
少人数や、一緒に住んでいるご家族だけであれば、食事をするケースもあります。
しかし、大人数の場合は控えている方がほとんどです。コロナ前のように通夜後には酒類やオードブルの料理を出して、参列者をもてなすということはあまりありません。
選択肢としては
・食事は行わずに、お弁当やグルメギフトを渡す
・大皿のオードブルなどではなく、小分けにして提供する
・間隔をあけて座ったり、パーテーションを設置して食事をする
などが考えられます。
やはりマスクを外しての会話や食事は避ける方が多い状況です。
コロナ感染で亡くなった方の葬儀は通常通りできるの?
ほとんどの方が「コロナに感染して亡くなった方の葬儀はできない」と思っていらっしゃるのではないでしょうか。病院で亡くなったまま、面会や葬儀ができずに火葬されてしまうのではないかと考えている方も多いでしょう。
結論から言うと、故人に適切な処置が行われていれば、葬儀を行うことが可能です。
厚生労働省から医療従事者や葬祭事業者に出されているガイドラインでは、コロナで亡くなった場合、遺体を非透過性の納体袋に納め、密閉し、その後納体袋の表面を消毒し、その後は納体袋が破損しないよう厳重に注意することとされています。
また、エンバーミングと呼ばれる、ご遺体の消毒・殺菌・修復処置により衛生的に保全する技術を用いることで、ご遺体の肌に触れたり、棺の蓋を開けて愛用品や生花を納めたりすることも可能になります。
このように、処置が適切に行われている状態であれば、通常通り葬儀を行うことができるのです。
コロナ感染者の葬儀に対応していない葬儀社が多いのが現状
コロナ感染者でも納体袋に納めた状態や、エンバーミングをしたうえで葬儀を行うことが可能です。
しかし、現状としてはコロナ感染で亡くなった方の葬儀をお断りし、火葬のみしか対応していない葬儀社がまだまだ多くなっています。
主に以下のような理由で葬儀を断られるケースがあります。
・コロナ感染者の処置に関する知識やノウハウがない
・利用を制限している火葬場が多い
・遺族が濃厚接触者である可能性が高い
・受け入れている式場が少ない
その場合、火葬のみで故人と面会することはできません。故人のお顔を見ることもできず、お骨になってしまいます。
亡くなってから一度も面会できずに遺骨になってしまうことは、大きな後悔につながります。
ご遺体からの感染リスクは極めて低いことがわかっている今、後悔したくない方や、故人をしっかりと見送りたいと考えている方は、コロナ感染者の葬儀に対応している葬儀社を選ぶようにしましょう。
コロナ感染者の葬儀について詳しく知りたい方は「コロナ感染者は葬儀できる?葬儀の方法やエンバーミングについて徹底解説!」を合わせてお読みください。
コロナで一日葬や自宅葬を選ぶ方が増えています
長時間人が集まることを避けるために、通夜を行わない「一日葬」や儀式的なことを行わずに火葬のみを行う「火葬式」を選ぶ人が急増しています。また、外出を最小限に抑えつつ、家族やごく親しい知人のみで行う「自宅葬」を選択する方もいます。
「一日葬」や「火葬式」は時間とともに費用も抑えられる葬儀スタイルですが、「もっとゆっくりお別れしたかった」と後悔する方がいるのも事実です。後悔しないためには、事前準備が必要です。どのような形式で葬儀を行うかや、誰を呼ぶかなど、信頼できる葬儀社スタッフと相談しながら決めていくことで、より後悔の少ないないお別れの時間を過ごすことができるでしょう。
限られた時間の中で、少しでも納得のいく葬儀をするためのポイントを解説した記事はこちらをご覧ください↓
まとめ:徹底した感染症対策でリスクを軽減しよう
コロナ禍によって葬儀のあり方やマナー、スタイルは大きく変化しています。すべての人が安全に故人を見送るためには、一人ひとりの心がけが大切です。葬儀における感染防止対策を今一度見直しましょう。
コロナ禍の中で葬儀を行うことに不安がある方は、是非一度かながわセレモニーサポートまでご相談ください。一人ひとりにあった葬儀スタイルを一緒に見つけていきましょう。