コロナ感染者は葬儀できる?葬儀の方法やエンバーミングについて徹底解説!

2022年8月2日

家族葬・お葬式

日本で新型コロナウイルス感染症の拡大が始まったのが2019年12月。約2年半経った現在でも、コロナウイルスの感染は続いています。死亡者数は日本国内で約32,000人、神奈川県内では約2,300人以上までにのぼっています。

本記事では、新型コロナウイルス感染症で亡くなった場合に、葬儀ができるのかどうか?葬儀の方法や流れについて詳しく解説します。また、コロナウイルス感染症で亡くなった方の葬儀に関するよくある疑問にお答えします。

 

コロナで亡くなった方の葬儀はできる?

コロナウイルス

ほとんどの方が「コロナに罹って亡くなった方の葬儀はできない」と思っていらっしゃるのではないでしょうか。コロナが流行し始めた当時に亡くなった志村けんさんの例が記憶に新しいと思います。とにかく感染防止という観点で、病院で亡くなった後面会もできずにお骨になった状態で遺族のもとへ帰ることとなってしまいました。

現在は、故人に適切な処置が行われていれば、葬儀を行うことが可能です。

厚生労働省から医療従事者や葬祭事業者に出されているガイドラインでは、コロナで亡くなった場合、遺体を非透過性の納体袋に納め、密閉し、その後納体袋の表面を消毒し、その後は納体袋が破損しないよう厳重に注意することとされています。

また、エンバーミングと呼ばれる、ご遺体の消毒・殺菌・修復処置により衛生的に保全する技術を用いることで、ご遺体の肌に触れたり、棺の蓋を開けて愛用品や生花を納めたりすることも可能になります。

このように、処置が適切に行われている状態であれば、通常通り葬儀を行うことができるのです。

しかし実際には、コロナ感染で亡くなった方の葬儀をお断りし、火葬のみにする葬儀社がまだまだ多くなっています。

 

コロナ感染で亡くなった方の葬儀の方法

ここではコロナ感染で亡くなった方の葬儀の方法についてご紹介します。主に以下の3つのケースが考えられます。

1.葬儀ができず火葬のみの場合

葬儀社の中にはコロナ感染者の葬儀に対応していない葬儀社も多くあります。主に以下のような理由で葬儀を断られるケースがあります。

・コロナ感染者の処置に関する知識やノウハウがない

・利用を制限している火葬場が多い

・遺族が濃厚接触者である可能性が高い

・受け入れている式場が少ない

その場合、火葬のみで故人と面会することはできません。故人のお顔を見ることもできず、お骨になってしまいます。

故人と最期のお別れを行いたいという方は、コロナ感染者の葬儀に対応している葬儀社を選びましょう。

 

2.遺体を納体袋に納めた状態で葬儀する場合

遺体は、感染管理の観点から非透過性納体袋に納めることが推奨されています。納体袋に納められ、適切に処置されていれば、葬儀を行うことが可能です。お顔の部分が透明になっているので、棺に入った故人のお顔を見ることができますが、遺体に触れることはできません。葬儀は感染防止対策をしっかりと行ったうえで執り行われます。葬儀の内容は、通常通り行うことができます。

 

3.エンバーミングを行って葬儀する場合

遺体をエンバーミングすることで、納体袋に納めることなくご遺体の肌に触れたり、棺の蓋を開けて愛用品や生花を納めたりすることができます。エンバーミングとは、遺体の保存・防腐・殺菌・修復を目的に、専門の資格を有する「エンバーマー」が行う遺体に対する特殊な処置のことを指します。簡単に言えば「故人を生前の姿により近づけ、とどめておくための技術」のことです。

エンバーミング処置を行うことで、感染を心配することなく安全にお別れをすることができます。エンバーミング専門の業者に依頼することで、処置を行うことが可能ですが、その知識がなく対応できない葬儀社もあるので事前に確認しておく必要があるでしょう。

 

コロナ感染者の葬儀に関するよくある疑問を解決!

コロナ禍葬儀

ここからはコロナ感染者の葬儀に関する疑問にお答えしていきますので、是非参考にしてください。

エンバーミングはどのようにして行うの?

エンバーミングは、専門の資格を持った「エンバーマー」が行います。そのため、専門の業者に依頼する必要があります。エンバーミングを取り扱っている葬儀社に相談し、依頼してもらいましょう。

 

エンバーミングの流れは主に以下の通りです。

 

1.ご遺体の消毒と洗浄

ご遺体の状態を確認し、身体表面の消毒処理と洗浄を行います。

 

2.洗髪や洗顔

ご遺体の洗髪や洗顔、保湿剤の塗布がなされ、故人のお顔やその周囲が整えられます。

 

3.体内の洗浄と防腐保全の処置

ご遺体の一部をわずかに切開し、そこから血液などを排出した上で、防腐剤などの保全液を注入します。保存液は体内の清浄や保全を行います。

 

4.消化器官などの残存物の除去

食道・胃などの消化器官やその中に残っている食物などを吸引して除去します。

 

5.縫合・修復・洗浄

体液を排出し保存液を注入した後、切開した箇所を縫合します。ケガや傷があれば修復し、再度全身の洗浄を行います。

 

6.エンゼルケアや納棺

ご遺族からの希望、あるいは自然に見えるようなお化粧を施して、生前の姿に近づけたあと、納棺します。

 

エンバーミングの費用は?

エンバーミングの費用は、ご遺体の状態によって変動しますが、基本料金に関してはIFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)が定めているために、相場は15~25万円となっています。

 

内容としては主に以下の項目が含まれています。

・自宅と施設間の搬送

・エンバーミングの施術

・ケガや損傷の修復

・着付け

・エンゼルケア

・納棺

実際の費用や、対応範囲は葬儀社に確認するようにしてください。

遺体からの感染リスクはあるの?

そもそも故人を経由してコロナにかかる危険性はあるのでしょうか?

コロナウイルスの感染経路は主に、飛沫感染と接触感染です。

亡くなっている方は呼吸や会話をしていないため、飛沫感染の心配はありません。

つまり接触感染対策をしっかりと行えば、故人から感染する危険性は極めて低いでしょう。

 

遺体に触れることはできる?

遺体からの接触感染を避けるため、遺体に触れることは控える必要があります。特に重症化のリスクのある方、高齢者や基礎疾患のある方、妊婦の方などについては、十分な注意が必要です。

葬儀を行う際は非透過性納体袋を開封してはいけないため、基本的にご遺体に触れることはできません。しかし、エンバーミング処置を施すことで、手袋着用などの条件がある場合もありますが、遺体に触れることができます。

 

火葬場での立会いはできる?

ガイドライン上では、納体袋に適切に納められていれば、斎場や火葬場での面会・立会いが可能とされています。しかし火葬場が、遺族の立ち入りを制限している場合があります。

その場合には、面会や立会いができません。

コロナ拡大当初はほとんどの火葬場が遺族の立ち入りを制限していましたが、現在一部の火葬場では、他の参列者と接触しないように時間帯を分けるなどして、遺族も火葬前のお別れや、収骨などができるようになってきています。遺族の立会いが可能かどうかは、各地域の火葬場または葬儀社に確認するようにしてください。

 

遺体の処置はどのように行うの?

厚生労働省が発表しているガイドライン上では、コロナ感染で亡くなった場合、遺体を非透過性の納体袋に納め、密閉し、さらに表面を消毒したうえ、納体袋が破損しないよう厳重に注意することとされています。

 

▷病院で亡くなった場合

基本的には医療従事者の方が、納体袋に納めて納体袋の表面を消毒します。病院の規模によって処置が不可能な場合には、葬儀社などの搬送業者が行うこともあります。

 

▷介護施設や自宅の場合

介護施設や自宅で亡くなった場合には、適切な処置をできる人がいないため、葬儀社などの搬送業者が行います。

 

コロナで亡くなったら24時間以内に火葬しなければいけないの?

通常の場合、死後24時間以内の火葬が法律で禁止されていますが、コロナ感染により亡くなった方のご遺体は、24時間以内に火葬することができます。あくまでも「できる」のであって、必須ではありません。そのため焦る必要はありませんし、むしろ神奈川県の火葬場の混雑状況では24時間以内の火葬は難しくなっています。

 

面会はできるの?

ガイドライン上では、納体袋に納められ、密閉されている状態であれば面会は可能とされています。しかし、納体袋を開けることはできないので、故人のお顔や手に触れることはできません。

病院によっては感染拡大防止対策のため、医療従事者、従業員、患者さん以外の立ち入りを禁止している場合があります。病院から立ち入りの許可がでれば、病院内で面会ができます。

もし病院内で面会ができなかった場合、葬儀社によっては、火葬場の駐車場などで棺の小窓を開けて顔を見せてくれる場合もあります。

遺族が濃厚接触者の場合には、自宅やホテル、病院などから身動きが取れないので面会することはできません。しかし、葬儀社によってはオンライン葬儀を執り行うことも可能です。希望する場合は、対応している葬儀社に相談しましょう。

また、顔が見えるような透明の納体袋でないと、顔は見られません。最近ではほとんどが顔の部分だけ透明、または完全透明で、故人のお顔が見える納体袋となっています。エンバーミングを行えば、納体袋なしで故人と面会することができます。

 

まとめ:コロナ感染者の葬儀に対応している葬儀社に相談しよう

コロナ感染者のご遺体からの感染リスクは極めて低いため、コロナ感染者でも適切な処置をすれば葬儀を行うことが可能です。納体袋に納めた状態での葬儀や、エンバーミングという特殊な処置を施したうえでの葬儀が可能となっています。

しかし、コロナ感染者の葬儀に対応していない葬儀社も多く存在します。亡くなってから一度も面会できずに遺骨になってしまうことは、大きな後悔につながります。後悔したくない方や、故人をしっかりと見送りたいと考えている方は、コロナ感染者の葬儀に対応している葬儀社を選びましょう。

かながわセレモニーサポートでは、神奈川県でのコロナ感染者の葬儀の実績が豊富です。ご遺族の気持ちに寄り添い、納得のいく葬儀を提案いたします。コロナ禍での葬儀に関するお悩みは是非かながわセレモニーサポートまでご相談ください。

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