自宅葬の費用相場はどれくらい?注意点や流れと共に解説

2021年10月29日

家族葬・お葬式

近年、自宅で葬儀を行う「自宅葬」が注目を集めています。時間に縛られず自由に故人との別れの時間を過ごすことができる「自宅葬」ですが、多くの人が気になっているのが費用面についてです。本記事では自宅葬の費用相場を中心に、自宅葬の流や注意点についても解説しています。自宅葬をご検討の方は、是非参考にしてくださいね。

葬儀費用の平均や費用相場、葬儀費用を安く抑える方法について詳しく知りたい方は「葬儀の費用相場はいくら?費用を安く抑える10の方法を大公開」を合わせてお読みください。

 

自宅葬とは?

自宅葬とは、セレモニーホールや斎場を借りて葬儀を執り行う一般的な葬式とは違い、故人が生活を送ってきた自宅を会場とする葬儀スタイルのことをいいます。長い入院生活を送り自宅に帰ることなく旅立たれた場合や、自宅療養中に亡くなり住み慣れた自宅で送り出したいといった場合に選ばれることが多くあります。

 

自宅葬の価値が見直されています

 

自宅葬

 

今でこそ斎場やセレモニーホールを利用した葬儀が当たり前になっていますが、一昔前までは自宅での葬儀のほうが一般的でした。

昔は広い平屋建ての家が多く、近所付き合いも盛んでした。そのため、自宅に僧侶を招き、近所の方に手伝ってもらいながら葬儀を執り行うことがほとんどでした。

現在では核家族化が進み、アパートやマンションに住む人が増えただけでなく、ご近所との結びつきも以前に比べ薄くなりつつあります。そのことが要因となって、自宅で葬儀を行う人は少なくなり、斎場やセレモニーホールを利用した葬儀が主流となりました。

しかしセレモニーホールでは、複数の葬儀が並行して行われることもあり、スケジュールによっては人の出入りが多く、時間が限られてしまうことがありますし、お通夜と告別式の2日間斎場を借りる費用もかかります。また、葬儀の準備や参列者の対応が重なると、家族が故人に寄り添うことができる時間は減ってしまいます。しかし、自宅を式場にすることで、安置から火葬まで、ずっと故人のそばにいることができます。そういった理由で自宅は見直されています。

また、なかなか人が集まれないコロナ禍において、弔問に訪れる方の人数を制限したり、時間帯を決めて交代したりすることで、感染のリスクを抑えて安全に行える葬儀形式としても注目を集めています。

 

自宅葬の費用相場

自宅葬の費用相場は依頼する葬儀社や規模によって異なりますが、およそ40万円~100万円となっています。

式場を使用して通夜から告別式まで執り行う場合、およそ100~200万円の費用がかかりますが、自宅葬は式場費用がかからないぶん、一般的な葬儀と比較して安く済ませることができます。

しかし、寺院等へのお布施や返礼品、飲食接待費は別途必要です。返礼品の目安は、参列者1人あたり、会葬御礼品が500円~1,000円、飲食接待費が2,000円~5,000円が相場となっています。参列者の人数によって葬儀費用の総額が変動することもありますが、それは自宅葬以外の葬儀でも同じことです。

自宅葬の葬儀費用として各葬儀社のホームページなどで提示されている金額は多くの場合最低金額となっています。表示されている金額内にどのようなサービスが含まれるのか、事前にしっかりと確認するようにしましょう。

 

自宅葬の流れ

 

菊のフラワーアレンジメント

 

ここでは葬儀社を通して自宅葬を行う場合の流れを解説します。

【自宅葬の準備】

1.葬儀社と打ち合わせを行う

自宅葬がしたいと思ったら、まずは葬儀社に相談します。どのような葬儀でもいえますが事前に相談しておくことで、より納得のいく葬儀が行えます。打ち合わせの際には、部屋に棺が置けるかどうかや、棺が搬入できるかといった自宅環境の確認から、弔問者の数、僧侶を呼ぶかどうかなどを決めていきます。

2.ご臨終

医師による死亡確認を受け、死亡診断書を病院から受け取ります。

3.搬送・安置

病院で亡くなった場合は葬儀社が故人のご遺体を搬送し自宅にて安置します。このとき葬儀社がドライアイス等の処置を行います。

4.枕飾りの設置

宗派や地域によって異なりますが、安置している故人の枕元に、線香やロウソク、お花などを設置します。

 

【納棺~通夜】

5.納棺

故人の旅支度を整えて、納に納めます。お花や故人の好きだったもの、思い出の品などを一緒に納めることができます。

6.設営

祭壇やお花、故人が大切にしていた思い出の品などを飾ります。

7.通夜

僧侶を呼んで読経をしてもらったり、家族やごく親しい間柄の人たちだけで通夜を行います。(火葬するまでの期間に、お世話になった方や友人などに線香をあげにきてもらうことができます)

 

【葬儀~後片付け】

8.葬儀

故人との最後のお別れの時間になります。僧侶を呼んで読経してもらうこともできます。自由度が高いのが自宅葬のメリットですので、納得のいくような、思い思いの時間を過ごしましょう。

9.搬送

故人に別れを告げたら、棺を火葬場に搬送します。マンションなどの集合住宅で高層階にお住まいの場合は、エレベーターで棺を運びます。

10.火葬

ご遺体を火葬します。火葬が終了するまでの時間は火葬場内の待合室で待機します。

11.納骨

火葬後、故人の遺骨を骨壺に納めます。

12.祭壇の片付け

自宅に戻った後は、葬儀社スタッフが祭壇等の撤去や、片づけを行います。出棺後(火葬中)に行う場合もありますが、その場合は立会人が必要です。

 

自宅葬を行う際の注意点

 

葬儀社スタッフ

 

葬儀社によっては自宅葬を断られる場合があるので注意

自社で斎場を持っている葬儀社の中には、斎場を利用しない自宅葬に消極的な場合もあります。家族が自宅葬を希望しているにもかかわらず、「自宅葬は時間がかかるから遺体が痛む可能性がある」などという理由で遠回しに断られてしまうケースもあります。実際には、夏場で部屋にエアコンがない場合などを除いてそのような心配はなく、自宅葬を行うことができます。葬儀社の対応に不安がある場合は、複数社に相談して検討することをおすすめします。

 

エレベーターで棺を運ぶことができるか確認が必要

マンションなどの集合住宅で行う場合、エレベーターで棺を運ぶことになります。エレベーターに棺が入るかどうかを確認する必要があります。あらかじめ遺体搬送をお願いする葬儀社にエレベーターのサイズを確認してもらいましょう。最近のマンションでは、急病人などを搬送することを想定して、奥の壁にストレッチャーの足元を収めるスペースを拡張するためのトランクルームが設けられているエレベーターもありますので確認しておきましょう。

 

駐車場の確保をしておく

棺を運ぶための車を停める場所が必要です。駐車スペースがない場合には、近隣の方に協力してもらったり、近くの駐車スペースを使用したりすることになりますので事前に確認が必要です。

 

夏場は冷房が必須

夏場の暑い時期には故人のお身体のためにも、冷房は必須です。お部屋にエアコン等があれば問題はありません。

 

まとめ

普段の生活の延長で、自然な形で行える自宅葬。ご遺族と故人の最期のひとときを、時間に縛られることなく、ゆっくりと過ごすことができる葬儀スタイルとして、近年注目を集めています。

費用についても式場を利用しないぶん、負担を軽減することができます。メリットが多い自宅葬ですが、自分たちで準備や手配を行うことへの負担を心配している人も多いでしょう。

そんな方でも安心して依頼できるのが、かながわセレモニーサポートです。できるだけご遺族の負担を軽減するためにスタッフがサポートいたします。また、一人ひとりにあった自宅葬のご提案もさせていただきますので、是非お任せください。

 

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