自宅で父らしい葬儀ができたと思います
住み慣れた自宅で父らしい葬儀ができたこと、
心穏やかに父を送り出せたことが私たちの慰めになりました。
Q:亡くなられたお父様はどんな方でしたか?
大正12年11月2日生まれ、満96才の尊い生涯でした。鎌倉の地に生まれ、
鎌倉の地をこよなく愛した父でした。趣味はテニスとクラシック音楽を聴くこと。とても穏やかでウイットに富んだ、娘でも憧れるダンディーな父でした。
横浜国立大学の教授として、化学に専念、→ ブリンストン大学(アメリカ合衆国 ニュージャージー州)へ。そして、東京大学、東京理科大学でも教授を務めました。多くのお弟子さんに慕われて、父はよく、「教師冥利に尽きる」と申しておりました。
父は化学者であった祖父の背中を見て「化学」の道を選んだようですが、最初は暗記を重視した「化学」がつまらなく、むしろ一番嫌いな科目だったようです。幸いにして祖父が化学者として心豊かに暮らしていた姿を見て育ったお蔭もあり、旧制高校からは「化学」の面白さに目覚め、「化学」は学べば学ぶほど面白くとても重要な学問であると申しておりました。
Q:どのように「かながわセレモニーサポート」を知りましたか?
父の葬儀についてインターネットで情報を集めておりました。web上では葬儀社の紹介のみを行うサイトが複数ある中、第三者機関である
「あさがお葬儀社紹介センター(*1)」を知り、それがきっかけで、かながわセレモニーサポートの森井さんをご紹介していただきました。
森井さんには今年1月に拙宅までおいでいただき、①生前より父本人が自宅での簡素なお葬式を望んでいたこと、②菩提寺のご住職に説明し予めご了解いただいていることをお伝えし、自宅での葬儀についてどのように執り行うのか具体的にご相談させていただきました。(コロナ感染拡大の前でした。)
森井さんのお人柄も良く、こちらの要望にできるだけ沿うようご配慮いただけるなどの確認もできましたので、私自身とても安心しました。
そして去る7月22日夕刻、父がお世話になっていたホームより、父が息を引き取ったとの突然の連絡がありました。96歳という高齢から、いつそのような事態になっても大丈夫なように心の準備はしていたつもりでしたが、その晩父の亡骸と面会した後、ホームの方から「霊安室がないのでご遺体を直ぐに引き取ってください。」と言われた時、葬儀社を事前に決めておいて本当によかったと思いました。お陰様でパニックにならず、冷静に対応できたと振り返ります。
(*1)あさがお葬儀社紹介センターとは? あさがお葬儀社紹介センターはNPO法人による非営利第三者機関です。 2004年の設立以来、10年以上にわたり、3,000件を超える実際のお葬式をサポートしています。 2010年には、 川崎市消費者行政センターと「葬儀における消費者トラブルの防止に関する協定」を締結し、納得の葬儀社選びができるようにサポートしています。(HPより) |
Q:今回のお葬式「家族で送る自宅葬・一日葬」について
7月25日に葬儀「自宅での一日葬」を執り行いました。
葬儀では白木祭壇が一般的ですが、今回はトルコキキョウ、バラ、カスミソウなど、家族で選んだ色合いを取り入れたたくさんの生花で送るとても素敵な花祭壇を設置していただきました。
自宅での納棺は、滞りなく全てを行うことができ、また、父が長年愛用していたネクタイを供える等、父の表情も安らかに見えました。
葬儀にご参列いただいた方は20名ぐらいでしたが、父が昔好きだった音楽を流しながら、父との各々の思い出を語り合い、故人を偲ぶことができました。家族的なとても温かいお葬式だったと思っております。
事前準備、事前相談が十分にできたので、納得の葬儀ができたと思います。森井さんを始め、司会の方も親身にご対応くださり、葬儀でのナレーションもとても素晴らしかったです。
皆様のお力添えのお蔭でこのような素晴らしい葬儀ができ、心穏やかに父を送り出せましたこと、心より感謝申し上げます。
また、あさがお葬儀社紹介センターのような第三者的な立場で、親身に葬儀社についてご相談できる組織の大切さをつくづく感じた次第です。改めて御礼申し上げます。
担当者から一言
人間関係が希薄になっていると言われる昨今、この度はあたたかい自宅葬に携わらせていただくことができました。
今回私がご担当させていただいた大山様はお父様とお弟子さんとの関わり方に気を配られ、毎年祝う誕生日パーティーのイベント開催にご尽力される等、いつも故人と身近な方との人間関係をとても大切にされていらっしゃる方だと思いました。
また、長年住み慣れたご自宅で送るお葬式、それだけで他にはない特別な葬儀になるということを改めて感じました。弊社がこのご葬儀に携われたことにとても感謝しております。
ウィズコロナ、アフターコロナとどれだけ時代と環境が変わろうとも、故人との最期のひとときに「ありがとう」と言える時間と、空間づくりは普遍的に必要だと考えております。一人でも多くの方が大切な人との別れを受け入れ、その後の人生に良き思い出となれるようお手伝いができれば幸いです。
これからも親身にご遺族と向き合うことに努め、一人一人の立場に立ってお手伝いさせていただきたく存じます。弊社も葬儀社として成長していきながら、お一人お一人の命を大切にしていくことを念頭に置き、私を始め社員の育成にも力を入れていきたいと思います。
最後に、大山様におかれましてはインタビューにご協力いただき、誠にありがとうございました。また、インタビュー直後にご丁寧なメールもいただき大変恐縮いたしております。
お父様がお亡くなりになられておさみしいことと存じますが、ご家族の皆様とこれからの日々を楽しく朗らかにお過ごしくださることをお祈りいたしております。
引き続き大山様とのご縁を大切にいたしたく、今後共お付き合いいただきますようよろしくお願い申し上げます。
森井功介