費用が安い葬儀はある?葬儀費用を抑えるポイントは?

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葬儀・葬式

葬儀は故人を見送るための大切な儀式ですが、費用の負担が大きくなりやすいため、悩んでしまう方も多いでしょう。
しかし、葬儀費用は葬儀の形式や内容を工夫することで、無理なく抑えることが可能です。

費用を抑えつつも、心のこもったお別れを実現するためには、あらかじめ選択肢を知っておくことが重要です。

本記事では、費用が安い葬儀の特徴と費用を抑えるポイントを解説します。
後悔のない葬儀を執り行うために、ぜひ参考にしてください。

費用が安い葬儀の形式は?

葬儀費用をなるべく抑えたい方に向けて、比較的安価に行える葬儀形式を紹介します。

【比較的安価に行える葬儀形式】

● 直葬
● 1日葬
● 家族葬

詳しく見ていきましょう。

直葬

直葬とは、通夜や告別式を行わず、火葬のみで故人を送り出す葬儀スタイルです。
儀式を省略するため、祭壇設営費や会場使用料、飲食接待費などがかからず、費用を大幅に削減できます。

必要最低限の手配で済むため、準備の負担が軽いのもメリットです。
ただし、故人を弔う時間が短くなるため、事前に親族間でよく話し合っておくことが重要です。

菩提寺(ぼだいじ)との関係によっては、直葬を認めない場合もあるため、納骨についても確認しましょう。

1日葬

1日葬は、通夜を行わず、葬儀と火葬のみを1日で執り行う形式です。
通夜式にかかる会場費用や飲食費が不要となるため、一般的な葬儀よりも費用を抑えられます。

参列者を限定するケースも多く、コンパクトな進行が特徴です。
ただし、準備やお別れの時間が短縮される分、十分な弔いの時間を持ちたい方には向かない場合もあります。

また、宗教上の慣習に配慮し、事前に僧侶や寺院への相談を忘れずに行いましょう。

家族葬

家族葬は、近親者だけで静かに故人を見送る少人数の葬儀スタイルです。
参列者が限られるため、会場費や食事、返礼品の数も絞られて、費用を抑えることが可能です。

また、参列者対応の負担が軽減されることで、遺族がゆっくりと故人と向き合う時間を持てます。
ただし、友人・知人へ参列の機会を設けないため、後日訃報を伝える配慮が必要です。

葬儀後にトラブルを避けるためにも、連絡方法をあらかじめ準備しておくと安心です。

一般的な葬儀と比べてどの程度安いのか

一般葬にかかる平均費用は161.3万円です。
しかし、先に紹介した3つの葬儀形式であれば大幅に安く済ませることが可能です。

葬儀形式平均費用一般葬との差額
一般葬161万3,000円
家族葬105万7,000円55万6,000円
一日葬87万5,000円73万8,000円
直葬・火葬式42万8,000円118万5,000円

 

参考:PR TIMES|【第6回】お葬式に関する全国調査(2024年)

一般葬の平均費用と比較すると、60~120万円以上の差が生じることも珍しくありません。
このように、葬儀形式を選ぶことで、経済的負担を大きく軽減できます。

費用が安い葬儀の特徴

費用が安い葬儀には、共通するいくつかの特徴があります。
もっとも大きいのは、儀式内容を簡素化している点です。

具体的には、下記の工夫がされています。

【工夫】

● 通夜を行わない
● 会場や祭壇の規模を小さくする
● 飲食や返礼品を省略する

また、格安プランでは葬儀社や斎場が指定されており、式の日時や内容に制限がある場合も少なくありません。
そのため、細かな要望を反映させることは難しいケースもあります。

費用を抑えるかわりに、ある程度プラン内容に従う前提で考えておきましょう。

費用の安い葬儀を執り行う場合の注意点

費用を抑えた葬儀は魅力的ですが、選び方を間違えると思わぬトラブルや後悔を招くこともあります。
ここでは、費用の安い葬儀を選ぶ際の注意点を解説します。

【費用の安い葬儀を選ぶ際の注意点】

● プランの内容をよく確認する
● 葬儀社の情報を集める
● 家族・親族と話し合って決める
● お別れの時間を長くとれない可能性がある

詳しく見ていきましょう。

プランの内容をよく確認する

格安葬儀プランは、基本的なサービスのみに絞られていることが多く、下記の費用が別途必要になるケースも少なくありません。

【別途必要な費用となるケース】

● 火葬料金
● 遺体搬送費
● 宗教者への謝礼

表面的な金額だけで決めず、プランに何が含まれているかを細かく確認しましょう。
また、オプション追加によって、最終的な費用が大幅に膨らむことも念頭に置くことが大切です。

事前に複数社から見積もりを取り寄せ、比較検討して決めるとよいでしょう。

葬儀社の情報を集める

費用だけで葬儀社を選んでしまうと、サービスの質に満足できなかったり、トラブルが起こったりする可能性があります。
後悔を防ぐためには、葬儀社の実績や利用者の口コミ評価をあらかじめ確認しましょう。

とくに格安葬儀の場合、仲介業者を介して手配されることもあり、選べる葬儀社が限られるケースもあります。
公式サイトや第三者のレビューサイトなどを活用し、信頼できる葬儀社かどうかを見極めましょう。

可能であれば、直接相談して対応の丁寧さを確認するのも有用です。

家族・親族と話し合って決める

高齢の親族や伝統的な儀式を重んじる方の中には、簡素な葬儀に対して反対意見を持つ人も少なくありません。
費用面でのメリットを伝えるだけでなく、故人を十分に見送る気持ちは変わらないことを丁寧に説明しましょう。

また、葬儀形式の希望や予算感を早い段階で共有しておけば、認識のズレによるトラブルを防ぎやすくなります。
親族間で意見が分かれた場合に備え、故人の生前の意向や家族の想いを大切にしながら、全員が納得できる形で葬儀を進めることが大切です。

お別れの時間を長くとれない可能性がある

直葬や一日葬などの費用を抑えた形式では、通夜や長時間の告別式を行いません。
そのため、故人とのお別れに十分な時間をとれない場合があります。

とくに直葬のお別れは、火葬直前のわずかな時間に限られるので、心の整理がつかないまま葬儀が終わってしまうと感じる遺族も少なくありません。

故人への想いをゆっくりと伝えたい場合は、別途「お別れの場」や「メモリアルセレモニー」などのオプションを用意する方法も検討しましょう。
限られた時間でも最後に向き合える機会を設けることで、後悔を防ぎ、心に残るお別れになります。

葬儀の費用を安くするためにできること

葬儀費用を抑えたいと考えるなら、事前の準備や段取りが重要です。

ここでは、「生前にできること」と「葬儀前にできること」に分けて、対策を紹介します。
無理のない形で大切な人を送り出すために、ぜひ参考にしてください。

生前にできること

生前のうちに準備を進めておくことで、葬儀費用を抑えるだけでなく、遺された家族の負担を軽減できます。
葬儀費用を安くするために生前にできる具体的な方法は、下記のとおりです。

【具体的な方法】

● 家族・親族で葬儀について話し合う
● 葬儀についての遺言を残す
● 事前に葬儀社を決めておく
● 葬儀保険に加入しておく

詳しく解説します。

家族・親族で葬儀について話し合う

希望する葬儀の規模やスタイルについて、家族・親族で共通認識を持っておけば、費用面でも無理のない選択がしやすくなります。
「できるだけ簡素にしたい」「最低限の葬儀でよい」などの意向が明確であれば、高額な葬儀プランを勧められても断りやすくなります。

話し合いの中で、万が一のときに優先したいことを整理しておくと、遺族が慌てずに対応できるでしょう。
事前に家族間で考えをすり合わせておくことが、後悔のない葬儀を実現するためのポイントです。

葬儀についての遺言を残す

葬儀に関する希望は、遺言やエンディングノートなどに具体的に書き残しておくとよいでしょう。
「直葬でよい」「家族葬を希望する」など、具体的に記載しておけば、遺族が判断に迷うことが減り、無駄な出費も抑えられます。

また、希望する葬儀の内容が事前に伝わっていれば、費用のかかる大規模なプランを勧められても、必要以上に応じることなく冷静に対応できます。

エンディングノートや遺言書に希望を書き残すことで、周囲に意向を伝えるだけでなく、費用面でも必要以上に高額なプランを選ばずに済むでしょう。
なお、葬儀に関する遺言は必ずしも法的拘束力を持たせる必要はありません。

家族へのメッセージで残すだけでも十分に効果があります。
想いを伝えるためにも、なるべく具体的に記載しておくと安心です。

事前に葬儀社を決めておく

生前に葬儀社を決めておけば、時間をかけてプラン内容や費用を比較検討できるため、コストパフォーマンスに優れたサービスを選べます。
急ぎで手配する場合に比べ、冷静な判断ができるのもメリットです。

また、事前相談を行うことで、通常価格より割安になる「事前契約割引」や「特典プラン」を利用できる葬儀社もあります。
担当者との信頼関係を築けるため、万が一の際も安心して依頼できるでしょう。

納得できる葬儀を実現するためにも、早めに複数の葬儀社へ相談し、自分や家族の希望に合ったプランを選びましょう。

葬儀保険に加入しておく

葬儀保険は、保険料が比較的安価で、契約後すぐに保障が開始される商品も多く存在します。
保険金を葬儀費用に充てることで、遺族の金銭的負担を大きく軽減できます。

一般的な生命保険に比べ、受取手続きが簡便な点もメリットです。
ただし、保険の種類や条件によって保障内容が異なります。

加入時には、受け取れる金額や支払い条件などを十分に確認しましょう。

葬儀を執り行う前にできること

突然のお別れに直面したときでも、少しの工夫で葬儀費用を抑えることは可能です。
具体的な費用削減の工夫は、下記のとおりです。

● できる限り早い時期に葬儀を執り行う
● 相見積もりをとる
● グレードを下げる

詳しく見ていきましょう。

できる限り早い時期に葬儀を執り行う

搬送・安置期間が長くなると、遺体保存のためのドライアイス代や安置室の利用料金がかさみます。
そのため、なるべく早く葬儀を執り行いましょう。

とくに数日以上の遅れが出ると、費用負担が大きくなるため注意が必要です。
すぐに葬儀の日程を決め、可能な限り短い日程で進めることで、無駄な出費を減らせます。

葬儀社と早めに打ち合わせを進め、スムーズな流れを意識しましょう。

相見積もりをとる

生前に葬儀社を決めていなかった場合でも、複数の葬儀社に見積もりを依頼することで、費用を抑えられます
同じ内容の葬儀でも、葬儀社によって費用に大きな差が出ることは珍しくありません。

最低でも2~3社に問い合わせ、プラン内容や追加料金の有無を比較しましょう。
慌てて最初に紹介された葬儀社に即決してしまうと、結果的に高額になることもあるため注意が必要です。

冷静に比較検討する時間を持つことが大切です。

グレードを下げる

葬儀費用を抑えるためには、下記のグレードを見直すことも大切です。

【葬儀費用を抑える項目】

● 祭壇
● 棺
● 遺影写真
● 供花

葬儀用品は、素材やデザインによって費用に大きな差があります。
過度な装飾を避けてシンプルなものを選ぶだけでも、全体の費用を大きく減らせるでしょう。

また、食事や返礼品も質や数量を調整すれば費用削減が可能です。
故人への敬意を込めつつ、無理のない範囲で選択肢を検討し、納得できる形に整えることがポイントです。

葬儀の補助制度はある?

葬儀費用の負担を軽減するために利用できる補助制度には、下記のようなものがあります。

保険の種類給付内容給付金額申請期限
健康保険● 埋葬料:被保険者または被扶養者の死亡の場合 ● 埋葬費:被保険者の死亡かつ被保険者に生計を維持されていた人がいない場合● 埋葬料:5万円

● 埋葬費:実際の埋葬額(上限5万円)

● 埋葬料:死亡日の翌日から2年以内

埋葬費:埋葬日の翌日から2年以内

共済保険● 埋葬料:被保険者または被扶養者の死亡の場合 ● 家族埋葬料:被扶養者の死亡の場合● 埋葬料:5万円 ※被扶養者がいない場合は実際の埋葬額(上限5万円) ● 家族埋葬費:5万円埋葬を行った日の翌日から2年以内
国民健康保険葬祭費:被保険者が死亡した場合自治体による

※東京23区は7万円・大阪市は5万円・地域によっては3万円

葬祭を行った日の翌日から2年以内

 

参考:日本郵政共済組合|埋葬料・家族埋葬料(解説および請求期限)

大阪市|葬祭費の支給

全国健康保険協会|ご本人・ご家族が亡くなったとき

国民健康保険に加入している場合は葬祭費、協会けんぽや共済組合に加入している場合は、埋葬料が支給されます。
ただし、これらの給付金は自動的には支給されず、所定の期間内に申請手続きを行わなければいけません。

また、生活保護を受けている方は葬祭扶助制度により、火葬や埋葬にかかる費用を支援してもらえる場合もあります。
支給額や条件は保険の種類や地域によって異なるため、早めに加入先や自治体に確認しておきましょう。

まとめ

葬儀費用を抑える方法は多くあります。
大切なのは、費用だけで判断せず、心のこもったお別れができるかを重視することです。

葬儀・家族葬のかながわセレモニーサポートでは、明朗会計とお客様ファーストの姿勢を貫き、お一人お一人の想いに寄り添った葬儀をサポートします。
安価なだけの簡素な葬儀でも、形ばかりの高額な葬儀でもなく、心を込めて送り出せる葬儀を実現。
人生の最期に「ありがとう」が自然に伝わるように、経験豊かなスタッフが丁寧にお手伝いします。

葬儀に関する不安や疑問がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

監修者

森井 功介

株式会社リコリス 代表取締役

<資格>

<略歴>

1982年神奈川県藤沢市生まれ。20年間で7,500件以上のお別れに立ち会う。2015年に株式会社リコリスを設立し代表就任。現在は「かながわセレモニーサポート」ブランドのもと、追加料金ゼロの総額プランを提供しながら、終活セミナーやエンディングノート講座を通じて地域の終活支援にも注力している。

<代表メッセージ>

「かながわセレモニーサポート」を運営する株式会社リコリスは、追加料金なしの総額プランで“内容と価格の透明性”を徹底。花祭壇を含む高品質なサービスを適正価格で提供し、ご家族一人ひとりの想いに寄り添った“世界に一つだけのお葬式”を実現します。

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