見落としがち!「デジタル遺品」の整理

2020年4月17日

終活

故人がスマートホンやパソコンの内部に残したデータなどのことを「デジタル遺品」と呼びます。テクノロジーの発達に伴って、デジタル遺品はこれまで以上に量が増えてきていますが、同時に遺品整理時に問題になることも。今回は、こうしたデジタル遺品の整理についてご紹介します。

デジタル遺品の内訳

デジタル遺品には、以下のようなものが含まれています。

・スマホ、PC内のデータ
スマホであればアプリや撮影した写真、動画など、PCであればダウンロードしていた画像・動画、各種資料などを指します。
・インターネット上のアカウント
メールアドレスやSNSのアカウント、各種登録している会員などが含まれます。
・デジタルのアドレス帳
現代は電話番号や住所などの連絡先もすべてパソコンやスマホ内に保管されている場合が多いです。これらのデータもデジタル遺品に該当します。
・ネットバンク、ネット証券等に残っているお金
ネットバンクも普及してきていますが、ここに入っているお金は遺産の一部として処理する必要があります。
・端末自体
スマホやPCの端末自体もデジタル遺品の一部となります。

デジタル遺品の整理で起きる問題とは

デジタル遺品が遺ってしまうと、いくつかの問題が発生する原因になります。

・パスワードが分からない
端末を開くためのパスワードが分からなくなり、データを閲覧、整理することが出来なくなってしまいます。
・インターネットバンクや電子決済アプリに残った資産が取り出せなくなってしまう
どこにいくらの資産があるのかが共有できていないと、どのようなデジタルマネーがあるか予測ができません。
・登録していた有料サービスが継続されてしまう
生前に登録していた各種サービスへのアクセスができなくなることも。
・葬儀に呼ぶべき相手が分かりにくい
スマホ内のアドレス帳やSNSなど、交流の幅が増えている分、どこまでの知人を葬儀に呼ぶべきかが分かりくくなってしまっています。
・見られたくないデータが見つかってしまう
誰しも親しい人に見られたくない情報はあるものです。パスワードを公開しておくことで、こうした情報に触れられてしまうという問題があります。

デジタル遺品は生前整理がカギ

こうした問題を起こさないようにするため、できる限りデジタルデータは生前整理しておくことが重要になります。
まずは、パソコンやスマートホンをロックしている暗証番号をメモとして残しておきましょう。またSNSや各種登録サービスのアカウント名を控えておき、不必要なサービスについては徐々に退会処理を行うようにします。
次に、保管してあるデータは、見られてもいいものと、見られたくないものに区別しておきます。見られたくないデータについてはフォルダにひとまとめにして別のパスワードを設定してロックを行うなどの処理をしておきましょう。また不要なデータは削除しておくことも大切です。
葬儀に呼んでほしい相手がいる場合は、個人を名指しした上で、電話番号やメールアドレスなどを控えておくか、わかりやすく一覧表としてまとめておくのがいいでしょう。
端末自体の処理については、生前に行うことは難しいので、家族や信頼のおける知人に依頼しておくのも大切です。なるべく遺された方が手間なくアカウント等の処理を行えるようにしておくことが理想となります。

 

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